栃木ゆかりの版画家 相澤 弘邦展
作家からの言葉
戦後まもなくして生まれた私は、人生前半を昭和という時代に生きてきました。
昭和20年代終戦後私の幼少期は庶民の暮らしはきわめて貧しく、生きてゆくことに懸命な時代でした。やがて青春期に入る頃には高度経済成長時代と呼ばれ、日本活性化の幕開けとなり国民が豊かになり始めた時期でした。私の創作の原点はその貧しいながらも懸命に生きていた生活の空気感を描くことです。
欲しいものが簡単にいつでも手に入る豊かな時代になった今日ですが、満たされなかった貧しい当時、肩を寄せ合って生きる人と人との結びつきの美しさが今も懐かしく私の心に生き続けています。そして平成、令和へとなった田園風景の中に今もその息遣いを追い求め続けている自分が居るのです。
この展覧会は版画歴の集大成として、初期から現在に至るその思いを詰め込んだ代表作数点を展示させて頂いております。木版画が持つ独自の風合いを生かし、当時の昭和の想いを感じて頂ければとの思いです。
何卒お楽しみ頂ければ幸いです。
展覧会情報
会 期: | 令和7年9月13日(土)~11月24日(月・祝) |
会 場: | 鹿沼市立川上澄生美術館 1階展示ホール |
開館時間: | 午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで) |
休 館 日: | 月曜日(9/15、10/13、11/3、11/24は開館)、9/16(火)、9/24(水) 、10/14(火)、10/21(火)、11/4(火) |
入 館 料: | 無料 |
出品目録
栃木ゆかりの版画家 相澤弘邦展 出品目録 (5485KB) |
